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つぶや記
女優監督としての国際的評価

  田中絹代の監督作品は、『恋文』『月は上りぬ』『乳房よ永遠なれ』『流の王妃』『女ばかりの夜』『お吟様』の6本です。
  いずれも水準を超えるもので、女性ならでは描けない世界を見せたとし高い評価を得ました。最近,欧米で田中絹代への注目度が高まっていますが、特に監督としての彼女に対する関心が目立っています。
  女優の身で監督の仕事をこなした女性は、数えるほどしかいないことに、今さら気づいたということでしょうか。女性進出、女性の自立が、あらためてテーマとなったこんにちの社会現象が、その背景にあると思われます。
  ベルリン・オリンピック『民族の祭典』を作ったリーヘンシュタールは、著な女優監督のひとりです。田中絹代はその人と肩をならべて、世界映画史に刻まれているのです。
  2002年にはドイツのケルン市で、絹代の全監督作品が上映されました。下関の映画祭でも、絹代の監督作品を積極的に上映したいものです。愛新覚羅家と関係の深い下関でこそ、『流転の王妃』の上映が望まれます。 (古川 薫)

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