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つぶや記 161
  朝鮮通信使祭り

   8月24日から始まった下関市の馬関まつりの主要行事である朝鮮通信使祭りは、あいにくの雨で、呼び物のイベントが一部途中で中止され市民を失望させました。
   しかし韓国釜山広域市のお偉方はじめ150人余のお客さんを迎えての盛大な行事は、信書交換や郷土芸能など屋内で無事終了したのは何よりでした。
  日韓関係がひどくこじれた現状ですが、それは政治的、外交上の問題で、民間の文化交流に国境がないことをこの国際的な行事が率直に物語っていました。あるいはまたこんな時期だからこそ意義のある民間交流です。
   わたくし個人としては日韓交流の先駆けを果たした大内義弘を描く拙作『炎の塔』の韓国語訳が完成、5月釜山市での朝鮮通信使祭り交流晩餐会で出版記念のレセプションを催していただきました。
   このたびの訪関団の中に釜山文化財団の南(ナム)代表理事もおられ、久しぶりに歓談の機会を得ました。ことし11月ごろ拙著の討論会を計画しているが出席できるかとのことでしたので、快諾しておきました。韓国の読者からどのような批評が寄せられるのか拝聴し、いずれこの欄で報告するつもりです。こういうことも友好親善のささやかな役割であろうと思っています。
   なお24日交流夕食会の席上、朝鮮通信使行事を後援する国会議員団代表の河村建夫衆議院議員が「朝鮮通信使のユネスコ世界遺産登録の運動を計画中」との発表がありました。400年の歴史、両国にわたる広域な復原活動の規模からしても夢ではありません。進展が楽しみです。
                                                                               (古川 薫)

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