名誉館長のつぶや記

名誉館長のつぶや記175 肝心な時の精神力

つぶや記 175
  肝心な時の精神力

   田中将大選手の大リーグ・オープン戦での投げっぷりには拍手しました。大変なプレッシャーだったに違いないあの場面での落ち着いた態度に感服、さすが巨額の契約金で買われた?田中サンの実力、プロというのは、ああでなければいけないなどと妙に納得しました。
   ところでソチ五輪のフィギュアスケートについて森元首相が、「あの子(浅田真央サンのこと)は肝心なとき必ず転ぶ」と言ったことに反発が起こりました。
   浅田サン自身はテレビで「森サンも後悔(失言を)していらっしゃるのではありませんか」と切り返していました。その森サンは、別のテレビで「後悔してはいませんが・・・・・・」と言いながら苦しい弁解をしていましたね。
   あれはやはり失言ですよ。森サンと同じ思いを多くのファンが抱いたのですから。打ちひしがれている敗北の選手を鞭打つようなことを言うのは、思慮を欠いたふるまい、デリカシイのない失言ですが、代弁してくれたという思いをよぎらせた人もいたでしょう。わたくしなんかも、くやしまぎれに「ああ、真央ちゃん、またコケタ!」と思わず口走ったのですから。わたくしら庶民は、テレビの前にいる家族だけに聞こえる程度ですが、元総理たる人が大衆の前で口走ってはいけません。
   それから浅田サンは、心無い野次馬メディアの発言に乗って引退などしないで下さいよ。浅田真央選手は参禅して精神力を養うことだとは、前に1度、この「つぶや記」で書いた記憶があります。もう一度申し上げます。この際どこかの名僧について、1ヶ月ばかり禅を組んでください。田中クンのような図太さを身につけるにはそれしかありません。あなたは大勢の熱心なファンのためにも、これから心機一転、リベンジしてみせる義務があります。 
                                                                             (古川 薫)