★冬季所蔵品展「花軍ーHANAIKUSAー」
日本の伝統美や土俗的視野を取り入れ、独特の文学世界を構築した赤江瀑。その流麗に織り上げられた世界観は「赤江美学」と称賛されています。
赤江瀑は昭和8年(1933)に下関に生まれ、山口県立豊浦東高等学校(現 山口県立田部高等学校)卒業後、あこがれていた映画監督 溝口健二に弟子入りを志願しますが、大学を出るように言われ、日本大学芸術学部演劇科に入学します。しかし溝口監督が亡くなったことと、映画制作という団体作業よりも個人作業へと関心が移ったことから大学を中退、下関に戻りました。詩作、劇作、放送作家を経て、昭和45年(1970)に『ニジンスキーの手』で小説現代新人賞を受賞、作家としてデビューし、昭和49年(1974)には『オイディプスの刃』で第1回角川小説賞を、昭和59年(1984)に『海峡』『八雲を殺した』で第12回泉鏡花文学賞を受賞しました。
彼の文体の中でも特に注目すべきは、「花」「海」「京ことば」にまつわる表現です。著作の中から妖艶かつ幽玄な文章の一端をご紹介するとともに、能書家としても知られた作家の直筆原稿から、筆致が伝えるもうひとつの「赤江美学」をお楽しみください。
開催期間 :平成31年1月5日(土)~3月31日(日)
開館時間 :9:30~17:00(入館は16:30まで)
観覧料 : 無料
場 所 :下関市立近代先人顕彰館1階 ふるさと文学館
TEL 083-250-7666
FAX 083-231-0469
★展示の様子
