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つぶや記 269
  狼少年、今そこにある危機

  テレビ深夜番組の「深層ニュース」を観ています。ほかの番組に比べると、「そんなこと言って大丈夫か」と思わせる出演者の大胆な発言に、ひきつけられてのことです。
  このごろは他の番組でも"危険度"を上げて、もっぱら北朝鮮にまつわる危険をはらんだ話題が多く、恐いもの見たさの心理で視聴率も上がっているようです。
  昨夜、久しぶりに観た「深層ニュース」には、あらためて肝を冷やされました。ほやほやの自衛隊"退役将軍"が2人、北朝鮮との物騒な関係が、これからどう展開されるかについて危険な予測をしているのです。
  ①しばらくは緊張状態がつづく。
  ②米軍が(北朝鮮への)先制攻撃を開始する。
  ③北朝鮮が暴発する。
  いまさらという感じがないでもありませんが、真面目な顔をして断言口調で言う日本の"将軍"の表情を見ていると不気味というしかありません。どうやらその段階にきたことはたしかでしょう。
  狼がきたと嘘をいって大人をまどわした「狼少年」のことは、前3世紀ごろの『イソップ寓話』から出た話だそうです。21世紀の今になっても、どこかに「狼少年」が隠れています。「今そこにある危機」に鈍感になることこそ恐ろしいのではありませんか。
                                                                                  (古川 薫)

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