トップ > 名誉館長のつぶや記 > 名誉館長のつぶや記117 がんばれ長州力士

つぶや記 117
  がんばれ長州力士

   「豊響やりましたね」
タクシーの運転手さんが声をかけてくれました。豊響が横綱を倒した瞬間、わたくしも声をあげ、拍手しました。この金星は、しばらく話題をさらうことでしょう。
   豊響は金星を取ってみせてはくれましたが、成績のほうは今少しというところ。豊真将もぱっとしませんでした。快進撃してくれるに越したことはありませんが、郷土力士が土俵の上で戦うのを見るだけでも愉しいです。
   とにかくこのところ大相撲のテレビ中継で「山口県下関出身」のアナウンスが、場所中は30回にわたって、日本列島いやこのごろは海外向けの放送がありますから、地球上に響きわたるわけです。すばらしいじゃありませんか。
   とくに豊真将関の礼儀正しさは、早くから評判になっているようで、「いかにも長州人らしい律儀さが出ている」と言われたりもしています。
   黒船と戦った長州人の愚直さを見ると言ってよいかもしれません。負けた土俵でも深々と最敬礼して退場する力士の風姿は美しく、伝統的な「相撲道」を体現する光景です。
   黒星をいくら並べても、渾身の力を振りしぼって奮戦しているかぎり、恥じることはないのです。人生、白星ばかりならべている人はいないのですから。されば、豊真将関に1句ささげます。
「勝敗 君にかかわりなし はまゆう咲く」     
                                                              (古川 薫)
                                                        

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